誰も書かなかった
自動車保険の年代別保険金額の目安

2012/12:発行
2020/03:更新


目次



1. はじめに


毎年自動車保険の更新書類が送られてくると、うんざりする方が多いのではないでしょうか?


去年の契約内容はどうだったのか、どこか安くできる箇所はないのか、重複している補償内容は無いのか、もっと安い保険会社はないのか?


また新たに自動車保険に入ろうとしている方も、どの保険会社が良いのか、はたまたどの保険会社が安いのか、またどの保険に入らなければいけないのか、更には補償金額がいくらならば妥当なのか、分かり難い文書を目の前にして、ますます頭を悩ます事になると思います。


それではと保険会社を調べてみると、なな何と23社も存在しているのです。

日本の自動車保険会社一覧(2020年時点)   
1 AIU 14 三井ダイレクト
2 JA共済 15 三井住友海上火災保険株式会社
3 あいおい損保 16 全国日本自動車共済
4 アクサダイレクト 17 全労済
5 アメリカンホーム(17年終了) 18 損保ジャパン日本興亜
6 Chubb 損害保険
(旧エース損害保険)
19 東京海上日動
7 セゾン自動車火災保険株式会社 20 日新火災海上保険株式会社
8 ゼネラリ保険会社 21 日本興亜損保(14年合併)
9 ソニー損保 22 富士火災
10 そんぽ24損害保険株式会社 23 明治安田損害保険株式会社
11 チューリッヒ 24 ゼネラリ保険会社
12 ニッセイ同和損害保険株式会社 25 イーデザイン損害保険(株)
13 共栄火災海上保険株式会社

という事は、多少ひねくれていると言われるかもしれませんが、この商売は非常に儲かるという事を如実に示しています。

またネットや雑誌や本を調べても、大半が保険業者もしくは保険関係者が書いたと思える記事ばかりですので、一見優しそうに書かれていても、結局はあり得ない程低い確率の事故を心配させて、少しでも高い契約に誘導されます。

なかには、自動車保険は義務だの入らないのは無責任だのと、それこそ不正確で脅迫的な言葉で迫ります。

そこで本書では、100%顧客側の立場になって、実際に事故に合う確率はどの程度なのか、強制保険はどの程度カバーしているのか、更に自分の保険金額はどの程度が妥当なのか、そして保険会社とどう接すれば最大の効果を得られるのかを、小学生にも分かる様に可能な限り平易に且つ論理的にご説明したいと思います。

そして最終的に、どの基本補償にいくらの保険金額が妥当かを、金額でご紹介させて頂きます。

今まで純粋に被保険者がまとめた自動車保険解説書は無かったと思いますので、これさえ読めば、保険会社より一歩上を行く妥当な契約を選択できると確信しております。


2. 自動車保険の選択基準


それでは先ず自動車保険に入る上での大前提である、自動車保険の選択基準を考えてみましょう。

これを明確にしておかないと、保険会社の言うがままに、ズルズルと高額保険にはまっていく事になります。

さて、あなたは自動車保険に対して、以下のどちらを求めますか。

自動車保険に求めるもの
理想 現実
全ての事故を、
完璧に補償してほしい
現実的に起こりそうな事故を、
妥当な額だけ補償してほしい

誰でも発生する可能性のある全ての事故を補償してほしいのはやまやまですが、そうなると当然月々の保険料が高くなるので、”理想”より”現実”を優先されるのは間違いないと思います。

少なくとも、本書をここまで読まれた方は、その筈です。

となると、問題は次です。

現実を優先するとなると、その現実のレベルとはどの程度のものなのでしょうか?

恐らく年齢や、運転距離、運転目的等によって各人違うと思うのですが、何かしら基準になるものが無ければ、結局保険会社が進める一番高い保険に入る事になってしまいます。

そこで本サイトでは、事故の発生確率を考慮して目安となる基準値を提示したいと思います。

その上で、各人の置かれている環境に応じて、更に上げる/下げるの調整をして頂きたいと思います。

今までこの様な視点で自動車保険を分析したサイトは無いと思いますので、必ずやお役に立てること請け合いです。


3. 結論


お忙しい方のために、先に結論を申し上げたいと思います。

自動車保険で悩む最大の理由は、一体妥当な所(中心値)がどの辺だか分からないためです。

保険会社の資料を読めば、とにかく最高額こそが基準だと思わせる様に書かれていますが、それは儲けたい側からすればそうでしょう。

しかしながら、我々被保険者からすれば、決してそんな筈はありません。

本書が妥当と思う補償内容と金額は以下の通りです。

基本補償
/年齢
1 2 3 4 5 6 7
対人
(注1)
対物
賠償
人身
傷害
無保険
車障害
搭乗者傷害
(注2)
自損
事故
車両
保険
20代 無制限 300万円 不要 不要 不要
(注3)
不要 不要
30代 2億円 200万円
40代 1億円 100万円
50代以降 不要 不要

注1 自動車保険に入っていなくても、自賠責保険より最高4,000万円が支払われます。
注2 自動車保険に入っていなくても、同乗者には自賠責保険より最高4,000万円が支払われます。
また相手に過失がある場合、運転者には相手の自賠責保険より最高4,000万円が支払われます。
注3 ただし生命保険に入っていない同乗者を多く乗せる機会が多い場合は500万円

いかがでしょうか?

40代まででしたら、大よそご納得頂ける金額ではないでしょうか?

ですが、50代の任意保険不要論には、疑問を感じる方も多いと思います。

理由はこれから本書を読んで頂ければ十分ご納得頂けると思いますが、取り敢えず時間が無い方向けに簡単ですがその理由をお伝えしておきます。

①(人によって多少異なるでしょうが)50歳も過ぎれば、当然ながら分別も付き、社会的な責任を全うするため安全運転を心がける。

②現在の交通法規は、過去の事故の対策防止策がふんだんに盛り込まれており、これに従っている限り事故を起こす可能性は極めて少ない。

③その場合、自らが加害者となる事故は100万分の1以下の確立で、現実的にはほぼゼロと言える値である。

④万一それでも人身事故を起こしたとしても、自賠責保険でカバーできないほどの事故を起こす可能性は更に少ない。

⑤自損事故の場合、自賠責保険は運転手には支払われないが、殆どの場合は生命保険に入っている。

⑥また些細な物損事故は、自費で十分対応できる。

これで多少ご納得頂けましたでしょうか?

本書としては、これを目安として、個々の事情に応じて増やしたり減らしたりして頂ければ良いのではないかと思います。

以下これを妥当とする根拠をじっくりご説明したいと思いますが、もしお急ぎでしたら次の項(4. 自動車保険の7つの疑問)を飛ばして、5. 自賠責保険の補償内容から読んで頂ければと思います。





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