April. 2016
はじめに
写真では分かり難いかもしれませんが、本来フタを開ければもっと水槽側に倒れる筈なのに、僅かに手前に傾いた状態で止まってしまいます。 ですので、ちょっとした拍子にフタが背中に倒れ掛かってきてします。 以前自動開閉のフタを直したので、今回もその余勢を駆って直そうと思ったのですが、どうしても直せそうにありません。 でも一体どうやって直したのか。 本書はその困難な状況を如何にして克服したかを綴った真実の物語です。 概要
発売日が2012年ですので、我が家においては比較的新しいモデルです。 このモデルはDL-WF60、50、40とあり一番安い本機は手動でフタを開け閉めします。 ネットで調べても”便フタが開ききらない”、”便フタが倒れてくる”という情報は見当たらないのですが、1件発生したという事は他にも必ず起きている筈です。 恐らく他のモデルでも同じ様に修理できると思いますので、参考にして頂ければと思います。 必要な物
これでしたら、カバーに傷を付ける事もなく、且つ丈夫で簡単に折れる事もありませんので、かなりお勧めです。
分解手順
2) 水道の元栓を閉める 今回の修理では水回りは触れないのですが、念のために元栓は閉めておきましょう。 5) フィルターを外す。 上カバーを外すとき、内部の部品と干渉するのが心配なので、念のためフィルターを外しておきます。 3) 右側面の四角ボタンを押し、便座本体を持ち上げて土台から外す。 パナソニックの温水便座の場合、便器下のネジを緩めないでも、簡単に便座が取り外せる様になっています。 このため、四角ボタンを押しながら、便座の奥側を持ち上げると、簡単に便器から分離する事ができます。 4) 便座を手前にずらし、便座奥のビス2本を外す。 便座が外れたら、便座を手前にずらして、奥にあるビス2本を外します。 6) フタを外す。 フタは回転部を両側に引っ張れば、簡単に外せます。 7) 上カバーを外す。 上カバーは後ろを少し持ち上げて、手前に引きながら持ち上げれば、簡単に外れるかと思いきや、そんなに上手くはいきません。 このため、力ずくで手前のパッチン爪を外すしかありません。 そこで活躍するのが、前述のカバー開け工具(写真のオレンジ色の工具)です。 これを上カバーの隙間に差し込んで、テコの原理で上外します。 7) コネクターを外す。 上カバーを持ち上げて、内側のコネクターを外します。 8) 上ユニットを取り外す コネクターを全て外したら、上カバーを取り外します。 9) ヒンジユニットを外す。 ビス3本を外して、ヒンジユニットを外します。 10) ヒンジユニットを観察する。 下がヒンジユニットです。 これからこれを分解します、と言いたい所ですが、ご覧の通り片側にCリングが付いていたりと、分解した後の組立が大変そうです。 また分解しても直せる目途もありません。 しょうがないので諦めようかと思ったのですが、一つ良い手を思いつきました。 分解せずに、このヒンジユニットを少し傾けて取り付けてやろうというのが今回のミソになります。 11) ヒンジユニットを傾ける。 さてその方法ですが、ヒンジユニットをビス止めする箇所にスペーサーを追加すれば何とかなりそうです。 左のネジ3本が元々のねじ、4本目のネジが今回使用したネジ そのスペーサーですが、固定ネジの呼び径が3mmですので上手い具合にM5のナットが使える事が分かりました。 ただしナットの厚みが4mmほどありますので、固定ビスを少し長くしてやる必要があります。 オリジナルのネジの首下が10mmに対して、上手い具合に12mmのネジがあったので、それを使う事にします。 12) スペーサーを入れてヒンジユニットをビス止めする。 下の写真の様にネジにスペーサー(ナット)をセットして、ナットを落とさない様にヒンジユニットを組み付けます。 赤丸のネジの下にスペーサーを入れる ヒンジユニットを傾けるために、もう1箇所にもスペーサーを追加したかったのですが、2か所に入れるとうまく組み込めないので諦めました。 13) 傾きチェック ヒンジユニットを固定したら、上ユニットにカバーを取り付けて、傾き具合をチェックします。 対策前(左)と対策後(右) 生憎同じ角度の写真がないのですが、左上の写真の様に前傾だったのが、右上の写真の様に何とか後ろに傾く様になりました。 14) 組み立て 分解と逆の順で全てを組み上げ、動作確認をして終了です。 まとめ
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