小学生でも分かる
フォース(Force)とパワー(Power)の違い
はじめに
英語のフォース(Force)とパワー(Power)の違いはご存じでしょうか?
Force V.S Power ?
日本語に訳すといずれも力になるのですが、実は全く異なるものです。
その違いを小学生にも分かる様にご説明したいと思います。
概要
先に結論を述べてしまいましょう。
フォースとは物を押す力を指し、パワーとはその力を使って一定時間に仕事をする能力を指します。
これを表にすると以下の様になります。
英語 | 日本語 | 意味 | 式 |
フォース | 力 | 物を押す力 | 力 |
ワーク | 仕事 | 仕事をした(物を動かした)能力 | 力×距離 |
エネルギー | エネルギー | 仕事をする(物を動かす)能力 | 力×距離 |
パワー | 力(仕事率) | 単位時間に仕事をする能力 | 力×距離/時間 |
もしこの表を見て分かった方は、もうこれだけで十分です。
さすがにこれだけではピンと来ない方は、次でもう少し説明したいと思います。
なお、知りたいのはフォースとパワーでしょうが、分かり易いと思いますので途中にワークとエネルギーを入れます事ご容赦願います。
詳細
フォース(Force)
先ずフォースですが、簡単です。
物を押す力です。
例えば、テーブルの上にミカンがあるとします。
それを指で押します。
指に押した感触があると思います。
それがフォースです。
木片をバネ測りで押したら指針は30gを指した
もし押す力をバネ測りで測定したら30gを示したとすると、そのフォースは30gfとなります。
ワーク(Work)
次はワークです。
これを日本語に直すと、仕事になります。
先ほどミカンを押す力をフォースと言いましたが、この押す力を徐々に増やしていくとどうなるでしょう。
ミカンがテーブルの上をゆっくり動き出すと思います。
ワークは力×距離で表せますので、もしそのときの押す力が40gfで、動いた距離が30cmだとしたら、ワークは1200gf・cmになります。
ですので、今日貴方はミカンを押して1200gf・cmの仕事をしたと言えます。
ただし30gfの力でミカンを押し続けても、ミカンは全く動かないので、この場合のワークは0になります。
エネルギー(Energy)
次はエネルギーです。
これはワークと同じものです。
ただし、ワークは仕事をした後の状態を指すのに対して、エネルギーはこれからその仕事をする能力を指します。
ですのでミカンを動かす前の貴方は、1200gf・cmのエネルギーを持っていたと言えます。
パワー(Power)
それではいよいよパワーです。
先ほど貴方は、1個のミカンを押して1200gf・cmの仕事をしました。
そのとき掛かった時間が1分だっとします。
するとパワーはワークを時間で割れば出ますので、以下の様になります。
パワー=ワーク/時間=1200gf・cm/1分=1200gf・cm/分
という事は、貴方は1時間で60個のミカンを30cm移動するパワーを持っている事になります。
またもし1個のミカンを押す時間が30秒だったら、パワーは2400gf・cm/分になり、貴方は1時間で120個のミカンを30cm移動するパワーを持っている事になります。
これでフォースとパワーの差を分かって頂けましたでしょうか?
まとめ
まとめると、以下の様になります。
フォースとは物を押す力を指し、そこには距離や時間の概念はありません。
パワーとはその力を使って一定時間に仕事をする能力を指し、フォースに距離を掛けて時間で割れば算出できます。
ご理解頂けましたでしょうか?
小学生でも分かるフォースとパワーの違い