初版: 2016/4/19 (火)
はじめに
当初は時たま遅れる程度だろうと思って我慢して使っていたのですが、集中して入力している最中にキーボード入力が遅れると、文章を書くペースを掻き乱され、書こうと思っていた事さえ忘れてしまいます。 ネットで調べても類似した不良は全く見当たりません。 ならばと思って、VAIO Careで診断したり、常駐ソフトや文字変換ソフトをいじったり、Windows Aeroを止めたり、PCのパフォーマンスを変えたり、ワイレスキーボードの再設定したり、挙句の果てには再インストールやキーボードを交換してもだめです。 ついにはPCを交換しようという所まで追い詰められていたのですが、ついに原因が分かりましたので、お伝えしたいと思います。 もし同じ被害に遭っている方がありましたら、是非お試し下さい。 原因
VAIOボードPCの2.8GHz帯ワイヤレスキーボード 当たりです。 実はこちらでも何度か電波を疑ったのですが、PCとキーボードの距離は1m以内でとても電波が届かない距離ではなく、電子レンジの影響もなく、まして周囲は木製の机と箪笥があるぐらいで、更に偏波(電波の向き)の影響があるのではないかと思い、キーボードを縦にしたり斜めにしたり近づけたり遠ざけたてりはしたものの、特に変化はありませんでした。 電波の強さは向きによっても異なる ところがある日、またまた例によって文字入力が遅くなって、キーボードをPCの下まで潜り込ませると、それまで表示されていなかった文字がPC上に一気に表示されるではないですか。 キーボードを本体の下に潜り込ませると文字が表示される これを何度か経験して、どうやら電波が弱いのが原因であるとの確信を徐々に強めていきます。 そう言えば、たまにキーボードのアンテナマークが点滅している事もありました。 ワイヤレスキーボードのアンテナマークが点滅する マニュアルを見ると、以下の様に書かれていますが、ここに一言電波の状態が悪いと点滅しますと書いてくれれば、こんなにも苦労しないで済んだのは間違いありません。 コネクトランプ コンピューター本体とのコネクトが正常に行われているときは消灯しています。 コンピューター本体の電源を切るかスリープモードにした場合に、キーボードの電源が入っていると点滅します(約10分間)。 更に、キーボードは一度交換して変わらなかった事、ワイヤレスマウスも動きが鈍くなる事から考えて、どうも原因はPCのワイヤレス受信機が原因の様に思われます。 ですが、PCの受信機がどこにあるか分からないのに、おいそれとPCを分解する気にもなりません。 とは言え、また買い直すとなると余計な出費も発生するので、直せる当てもなくPCを分解する事にしました。 と言いながらも、もしかしたらアンテナ線が本体の側面あたりに這っているかもしれない、という微かな期待を持ちながらです。 という訳で修復作業は次に続きます。 修復作業
3. ビスを外したら、スタンドを本体下側から力を込めて外します。 爪が外れる度にバキバキと音がしますが、こんなものです。 ビスで止めていながら、なぜこんなに固いパッチン爪を付けているのか、本当にこの時代のSONYはおかしな設計をします。 4.HDDやメモリーが見えますが、必要なのはワイヤレス受信器ですので、背面カバーを外そうとしたその時です。
目の前に、何やら怪しい部品があるではありませんか。 背中には11と印刷されたQRコードラベルが貼ってあります。 じっくり見てみると、どうも機内のUSB端子に接続されている感じです。 11と聞くと、もしかしたら無線LANに関係する部品かもしれないのですが、その割には小さいしアンテナ線も見当たりません。 そもそも無線LAN用の部品を、本体背面の金属板金の内側に付ける筈がありません。 5. とは言え、ものは試しに引き抜いてみる事にしました。 指が入り難いのですが、何とか外せました。 この形状からすると、どうも小型のワイヤレスキーの様に見えます。 さらに良く見ると、モールド部分にVGP-WRC6と型番が書いてあります。 6. 早速ネットでこの型番を検索してみると、この部品はワイヤレスマウス(VGP-WMS30)のUSBレシーバーとの事で、どうやら探していた部品です。 USBレシーバー(VGP-WRC6)とワイヤレスマウス(VGP-WMS30) 嬉しさもあるのですが、それよりも何んでこんな所に受信機を付けたのだと、愕然とします。 表側が液晶ですし、裏は厚みが3mm程もある補強板金で密閉されるのです。 と、思ったら。 あれ、板金に切欠きが付いています。 一応設計者も、電波の通り道を気にかけていた様です。 でも足りなかったのか? いずれにしろ、やるべき事は明確です。 7. 全てを組み上げてから、この部品を本体裏側のUSB端子に挿入します。 USBレシーバーを本体裏側のUSB端子に挿入する 側面のUSB端子の方が位置的には良いのですが、側面のUSB端子は他の周辺機器用に頻繁に使うので、取り敢えず余り使わない裏側に挿入して、キーボードで文字を入力してみます。 その結果、見事に文字が入力できます。 ただし、また突然不良が現れるかもしれませんので、もう暫く様子を見る事にします。 8. お陰様で数日経ちましたが、今までの不良は一切発生しません。 どうやら治まった様です。 まとめとなると原因は、この受信機に関係するのは間違いないのですが、ではなぜ同じ問題がネットで全く報告されていないのかが最大の謎です。 可能性としては以下と思うのですが、どれも今一つ説得力がありません。 1. たまたま当該受信機の感度が落ちている(単品不良)だけで、他の同一モデルは正常に動いている。 2. 本モデルが殆ど売れていないので、話題になっていない。 3. 問題は発生しているものの、誰もがこんなものだと我慢して使っている。 どれが正解か分からないので、取り敢えず本書をアップして様子を見てみたいと思います。 もし本書を何方も見ない様なら、1の単品不良だったのかもしれません。
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