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盗聴器/盗撮器の見つけ方と業者の見分け方
目次
5. 難易度別、盗聴器/盗撮器発見方法
本サイトにお問い合わせ頂いた盗聴器・盗撮器にかんするご質問を、以下にまとめておきましたので、参考にして頂ければ幸いです。
1)携帯やスマホを使って盗聴器を発見できますか?
できません。
スマートフォンを含む携帯電話は、当然ながら携帯の電波(1.7~2.2GHz)だけを送受信する様に設計されていますので、盗聴器(数百MHz前後)を含めそれ以外の電波を探知する事はできません。
なお携帯に限らずデジカメを使うと、目に見えない赤外線の光を探知する事が可能ですが、暗闇で盗撮器が赤外線を発光していない限り、これも役に立ちません。
2)盗聴器を簡単に見つける方法はありますか?
あります。
以前の記事でご紹介しました以下の探知器は、非常に安価な割には盗聴器の電波に十分反応しますので、これを使って部屋中をくまなく探索すれば、見つける事は可能です。
盗聴・盗撮探知器AWT-01
検知できる距離は、発信源から数十cm程度ですので根気が必要ですが、それでも1部屋程度ならば数十分で終了しますので、心配性の方にはお勧めです。
3)コンセント型盗聴器を見分ける方法はありますか?
あります。
外観で見分けるのは困難ですが、分解(ドライバー1本で可能)すれば内部に回路が詰まっていますので、一目で分かります。
盗聴器は外観では識別不能。ただし分解すれば一目で識別可能
身の回りにあるコンセントはそれ程多くないと思いますので、心配ならば全て分解して確認しましょう。
分解自体法的にも全く問題ありませんし、開けて見て閉じるだけですので、大人でしたら問題なく対応できます。
更に確認した後は、真似されない方法でチェック済みの印を付けるのが良いかもしれません。
なお前述しました盗聴・盗撮探知器を近づければ、盗聴器なら反応します。
4)携帯電話の電波は盗聴できますか?
できません。
今の世の中、100%不可能とはなかなか断言できないのですが、現実的には不可能と言って良いでしょう。
その理由は以下の通りです。
①携帯電話で話した言葉は、携帯から電波になって発信された時点で既にデジタル信号に変換されるため、その電波を一般的なレシーバで受信しても直接音声として聞く事はできません。
②また専用の変換器を用意すれば、携帯から出た電波(デジタル信号)をアナログ信号(音声)に変換する事は可能ですが、通話者毎に個別の符号(暗号)が加えられるため、その符号が分からないとデジタル信号を本来の音声信号には変換できません。
③更に携帯の電波には、複数の通話者の電波が入り混じって乗っているので、どれが対象相手の電波かすら第三者には特定できません。
なお2013年にEU首脳の携帯電話が米国家安全保障局(NSA)によって盗聴されていたという事実が明らかになりましたが、ドイツのメルケル首相の場合、盗聴されたのは盗聴防止機能の低い古いノキアの携帯使用時で、ブラックベリーに交換後は盗聴されていなかった模様です。
また同じく2013年にオーストラリアの情報機関が、インドネシアのユドヨノ大統領やその側近の携帯電話を盗聴していたとの報道がありましたが、これもG3の古い携帯との事でした。
いくら古い携帯とは言え盗聴されたのは事実ですが、これはNSA等の国家レベルの組織力がある場合で、一般レベルでは依然不可能と思って良いと思います。
5)携帯電話が途切れるのは盗聴器の影響ですか?
違います。
もともと携帯の基地局から離れれていたり、周囲の影響で携帯電話が途切れる事は良くある事です。
ましてや、盗聴器の周波数(数百MHz)と携帯電話の周波数(数GHz)は全く異なりますので、盗聴器の電波で携帯が繋がらないという事はありません。
ただし電子レンジや無線LANは似た周波数を使いますので、その影響で途切れる事はもしかしたらあるかもしれません。
6)テレビの映りが悪いのは盗聴器の影響ですか?
違います。
テレビの電波も盗聴器とは異なる周波数(500~2000MHz)ですので、全く影響ないと言って良いと思います。
またテレビのアンテナ信号を流すアンテナ線、分配器、ブースター等は電気的にシールド(遮蔽)されていますので、ちょっとやそっとで外部から電波の影響を受けない構造になっています。
見方を変えて盗聴器を作る側からしても、仕掛けた事がすぐ分かってしまうので、当然ながらテレビやその他の電化製品に影響を与えない作りにしています。
7)ラジオを使って盗聴器を見つけられますか?
できません。
市販の盗聴器は、主に音声をFMに変調して送信しますが、通常のFMラジオの周波数が76~90MHzのに対して数百MHzとかなり離れていますので、聞く事は当然として、ラジオを盗聴器に近付けても雑音すら聞えません。
またAMラジオを盗聴器に近付けても、やはり雑音は聞えません。
という訳で、昔の精度の悪い盗聴器とラジオの組み合わせでしたら雑音を拾えたかもしれませんが、電子部品の精度の上がった今となっては、ラジオを使って盗聴器を見つけるのは、無理だと思った方が良さそうです。
8)携帯電話を盗聴器代わりに使えますか?
使えます。
使い方は至って簡単で、携帯を自動着信の設定にして、盗聴したい場所に忍ばせておき、あとはその携帯に電話するだけです。
本文でも触れましたが、携帯電話は要注意です。
ただし以下の問題があります。
①電池が切れたら、機能しない。
②携帯電話会社と契約しているので、発見されれば犯人を特定できる可能性がある。
9)夜になると変な音が聞こえるのは盗聴器のせい?
違います。
盗聴器も含みますが、あらゆる電化製品は電気を流すと微小ながら音を出しています。
ファンの音は誰でも分かりますが、電化製品の中にあるトランスやコイルも振動によって、僅かながらブーンとかジージーと音を出しています。
ですので、待機中のテレビやビデオデッキ、あるいはプリンタ、ACアダプタ、充電器等も音を出しており、これが周囲が静かになった夜に聞えるのです。
この音源の特定は簡単で、電化製品のコンセントを全て抜いて、音がしなくなったのを確認した後、1個ずつまたコンセントを差し込んでいけば、どれが音源か特定できます。
10)PCやテレビの中に盗聴器は入れられますか?
隙間があれば入れられるかもしれませんが、機能しません。
PCやテレビに限らず一般の電子機器はその内部から強い電磁波を発生するので、各国のレギュレーションを満足するために金属の筐体で電気的にシールドされています。
ですので、仮にその中に盗聴器を入れたとしても、その電波も遮断され外部に殆ど届かなくなります。
また仮に届いたとしても、PC内部の電気ノイズを拾って、雑音だらけの音になるのは間違いありません。
11)自動車でも盗聴される可能性がありますか?
ありません。
仮に自動車に電波式の盗聴器を仕掛けても、盗聴する側もその自動車と並行して走り続ける必要があるので、不可能と思った方が良いでしょう。
また録音式の盗聴器を仕掛けたとしても、走行時の騒音が大きいため、盗聴器のマイクが話をする人の口元にでもない限り、雑音しか聞こえません。
12)自分の声が携帯から聞こえるのは、盗聴されているから?
違います。
携帯に限らず、電話は全て自分の声もスピーカーから聞こえる様になっており、盗聴されているからではありません。
ですので、周囲がうるさいときに携帯のマイクを塞ぐと聴き易くなるのは、このためです。
13)業者に調査を依頼する際、お勧めの方法はありますか?
有ります。
複数の業者から相見積もりを貰うと共に、どういった物までが調査対象品になるか確認しましよう。
具体的には電波を発信する物だけか、それとも電波の出ないレコーダー式の物まで発見してくれるのかを確認します。
その上で、どの程度の技量があるのか分からないので、調査当日に自分で発見対象となる盗聴器もしくは盗撮器を仕掛けても良いか確認しましょう。
それだけで、事前に業者の良否判定が可能になります。
当然ながら、それを断った業者への依頼は止めましょう。
6. FAQ
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盗聴器/盗撮器の見つけ方と業者の見分け方
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