素人でもできる
HDDの修理と復旧方法
2012/12: 初版
2017/11: 更新
2017/11: 更新
目次
3. HDD故障の原因究明
前章で、単体HDDでも不良が発生する事を確認できた所で、次にやらなければいけないのが、故障の原因がハード的なものなのか、或いはソフト的なものなのかを把握する事です。
ハード的な故障とは、回路基板上の素子が故障したり、コネクタが接触不良したり、ディスク(円盤)に傷が付いたりした様に、物理的に何か部品が故障した場合を指します。
一方ソフト的な故障とは、ハード系は正常にも関わらずHDDに書かれたデータがおかしくて読み込めない場合を指します。
それぞれの原因によって、対処方法が異なりますので、以下の手順で切り分けます。
1) ディスクの管理画面の確認
先ず作業用PCを操作して、”ディスクの管理画面”でさらに単体HDDの状況を確認します。
具体的には、”スタート”→”コンピュータ”を右クリック→”管理”を選択します。
すると以下の”コンピューターの管理画面”が表示されます。
表示された”コンピューターの管理画面”のサイドメニューから、さらに”ディスクの管理”を選択します。
それで表示された画面を見れば、単体HDDがハード的に壊れているのか、或いはソフト的に故障しているのかが分かります。
それでは、一番良い状態から順に見ていきましょう。
【正常なディスクとして認識された場合】
もし単体HDDが正常な場合、”ディスクの管理画面”は以下の様な表示になります。
すなわち、作業用PC内蔵のHDDがディスク0と表示され、単体HDDがディスク1として表示され、内部構成も正常と表示されます。
この場合、前述の”コンピューター画面”においても、正常に外部HDDが認識されますので、必要なら”コンピューター画面”に戻って、重要なファイルをコピーしておきましょう。
既に述べました様に、もしPCが立ち上がらない、或いは外付けハードディスクがアクセスできないとしたら、不良の原因は単体HDDではなくPC本体、或いは外付けハードディスク側にありますので、本書における作業はこれで終了です。
【不明なディスクとして認識された場合】
2番目は、以下の様に表示された場合です。
この場合、作業用PCに内蔵されたHDD(ディスク0)の他に、詳細が不明ながら単体HDDがディスク1として表示されています。
これは、単体HDDはハード的には認識されているものの、単体HDD内部のデータを正常に読み込めない事を意味しています。
すなわちソフト的な故障が発生していますので、復旧ソフトを使えば内部のデータを取り出せる可能性があります。
ですので、次は4章のソフト故障にお進み下さい。
なお上記画面が表示される前に、下の”ディスクの初期化画面”が表示される事がありますが、当然ながらキャンセルを選択しておきましょう。
”ディスクの初期化画面”が表示されたらキャンセルを選択する
【ディスクとして認識されない場合】
一番悪い状態が、以下の様に”ディスクの管理画面”に単体HDDが全く表示されない場合です。
この場合、USB接続した単体HDDにハード的な問題がある可能性が高いので、次の5. HDDのモーター回転不良に進んでください。
2) まとめ
上記をフローチャートでまとめると以下の様になります。
HDDの不良原因特定フローチャート
ソフト故障かハード故障かが分かったところで、次章からいよいよ本格的な復旧作業に入ります。
既にお伝えしている様に、もしソフト故障なら次章の4. HDDのソフト故障へ、ハード故障ならば5. HDDのモーター回転不良にお進み下さい。
3. HDD故障の原因究明/HDDの修理と復旧方法