フリーランスでも貰える持続化給付金
2020/04/10: 発行
はじめに
今まで何の補償もなくその日暮らしのフリーラスにも、ようやく日本政府が手を差し伸べてくれました。
今回の新型ウィルスの災害によって、売り上げの落ちたフリーランスにも、最大で100万円の給付金が支給してくれるそうです。
どうせ自分は貰えないと思わずに、是非最後までお読み頂ければと思います。
現金給付の条件
それでは早速、経済産業省が発表した持続化給付金の内容を見ていきたいと思います。
下の1枚のペラが全てですので、先ずはじっくり読んで頂けますでしょうか。
経済産業省の”新型コロナウィルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ”の抜粋
これを読んでも自分には関係ないと思われるかもしれませんが、ご安心ください。
これから貴方も受給できる可能性が十分ある事をご説明します。
持受給条件
それでは先ず、持続化給付金の受給条件です。
前段の資料によれば、給付対象者はフリーランスを含む個人事業者等となっています。
フリーランス(Freelance)とは、ご存知の通り企業や団体に属しておらず、自らの技能や知識を提供することで報酬を受ける個人事業主を指します。
では、フリーランスと個人事業主の違いは何かとなれば、地元の税務署に開業届けを出したのが個人事業者で、出していないのがフリーランスと思って頂いて間違いないでしょう。
従来はきちんと起業を宣言しない者には冷たい国が、いつか売り上げが上がったら開業届を出そうと思っていた発展途上のフリーランスにも、ついに救いの手が差し伸べてくれたという訳です。
これで自分には関係ないと思われていた方でも、もしかしたらと僅かながら希望の光が見えてきたのではないでしょうか。
そして続いての関門は、貴方が以下の給付条件に合致しているかどうかです。
【給付対象者】
新型コロナウィルス感染症の影響により、売り上げが前年同月比で50%以上減少している者
これを読むと、コロナウィルスに感染して休業しないといけない様にも読めてしまいますが、そんな事はありません。
とにかくコロナウィルスの影響で仕事が減り、売り上げが前年同月比で50%以上減少していれば良いのです。
そしてこの”前年同月比で50%以上減少”とは、今年のいずれかの月に昨年より売り上げが半分以下になっていれば良いという事です。
例えば昨年の売り上げが、毎月10万円前後だったとします。
そして今年のある月の売り上げが、一時的にせよ5万円以下にまで落ち込んだとします。
すると給付金が貰えるという訳です。
どうです。
これでかなり光が射してきたのではないでしょうか?
いくら貰えるのか
光が射してきたら、次に気になるのはその貰える金額でしょう。
その説明が以下になります。
【給付額】
給付額=前年の総売上(事業収入)-(前年同月比▲50%月の売り上げ×12ヶ月)
※上記算出方法により、法人は200万円以内、個人事業者は100万円以内を支給。
ここにある”前年の総売り上げ(事業収入)”とは、先ほどの例(毎月10万円前後の収入)で言えば、10万円を12倍した120万円になります。
次に”前年同月比▲50%月の売り上げ”とは、ある月の売り上げが前年同月の半分である5万円に落ち込んだとしたら、その5万円になります。
さらにこれを12倍(×12ヶ月)すると、60万円になります。
ですので、貴方の給付額は以下の様に60万円になります。
給付額=120万円-60万円=60万円
これはその日暮らしのフリーランスにとって、かなりありがたい額ではないでしょうか?
仮にですが、今年のある月に売り上げがゼロになったとします。
すると、(前年同月比▲50%月の売り上げ×12ヶ月)は0円になります。
そうなると、給付額は120万円-0円=120万円にもなってしまいます。
ただしその場合は、脚注(※上記算出方法により、法人は200万円以内、個人事業者は100万円以内を支給。)にあります様に、上限である100万円までの給付になります。
それでもかなりの金額です。
申請方法
ここまで読むと、何としてでも受け取りたいという気になってきたのではないでしょうか。
となると気になるのは、その申請で必要となる書類ですが、今の所以下とされています。
①本人確認書類
これは運転免許証やパスポート、マイナンバーカードでいいでしょう。
それに給付金の振込先の口座情報(通帳の写し)が必要になります。
これは全く問題ないでしょう。
問題は次です。
②2019年の確定申告書類の控え
申請に当たっては、2019年の確定申告書類の添付が必要になります。
2019年の確定申告している方は、当然ながら何の問題もありませんので、次の③に進んで下さい。
確定申告をしていない方ですが、本書が考える選択肢は2つです。
選択肢1
フリーランスと言えども、確定申告はマストではありません。
実際、年間所得(収入ではなく、収入から経費を差し引いた残り)が基礎控除の38万円以下でしたら確定申告は不要になります。
また健康保険や年金を払っていれば、控除額はこれより大きくなります。
ですので、たとえ確定申告書類の控えが無くても、所得が基礎控除以下だとして給付申請してみる手です。
ですが、申請書類の中に2019年の確定申告書類と書かれている以上、書類の不備ではじかれる可能性も十分あります。
そこでお勧めなのが、選択肢2です。
選択肢2
ご存知の通り、確定申告は政府機関の年度末にあたる3月中に行ないます。
ところが今年は、コロナ騒動の影響で確定申告は4 月17 ⽇(⾦)まで延長され、さらにはそれ以降であっても柔軟に確定申告書を受け付ける処置がとられているのです。
その場合、確定申告書類の余白に「新型コロナウィルスによる申告・納付期限延⻑申請」と書けばOKです。(詳細はこちら)
ですので、もしどうしても給付金を受け取りたい方は、思い切ってこれから確定申告する手もあるのです。
決めるのは貴方ですが、本書としてはこれから確定申告するのを強くお勧めします。
ちなみに申請はネットで入力して、書類を税務署に郵送するだけで済みます。
もしやるだけやってみようと思われたら、確定申告の手引きはこちら。
③減収月の事業収入を示した帳簿等
もしかしたら帳簿もしっかり管理されていないかもしれませんが、通帳アプリの残高記録でも証明できる可能性は十分あります。
いずれにしろ、昨年の売る上げが分かる資料を今の内に準備しておきましょう。
今後の予定
持続化給付金については、4/24(金)にさらなる詳細情報が公表される事になっています。
これでかなりの事が判明すると思いますが、受付が開始されるのは、補正予算成立後になるため早くても5月連休明けになると予想されています。
また申請期間は、恐らく今年一杯程度は続くのではないでしょうか。
ですので、まだまだ売り上げが落ちそうな方は、(もし待てるのならば)少し待ってから申請した方が良いかもしれません。
まとめ
それではまとめです。
①今回のコロナ騒動に伴う持続化給付金は、開業届も出していないフリーランスにも受給資格があるので、多少の手間を厭わずに必ず対応しなければならない。
③給付金を最大限受け取るには、もっと売り上げの下がった月で申請するのがベストである。
④最大の難関は昨年の確定申告書類の添付を義務付けている事で、今からでも確定申告をする事を強くお勧めする。
⑤更なる詳細は4/24(金)に明らかになるので、それまでに資料等の準備をしておくのが望ましい。
コロナに負ける事なく、頑張りましょう。
フリーランスでも貰える持続化給付金